オス猫のオシッコが出なくなる病気

最近の急激な気温の低下による影響があるのか、尿路閉塞を起こしてしまったオスの猫ちゃんが、1週間の間に4頭も来院されました。

尿路閉塞とは膀胱の中で出来てしまった結石(猫は砂状が多い)が、ペニスの中(尿道)に詰まってしまい、オシッコが出せなくなる状態です。
そのままオシッコが3−4日出せないと命に関わります。




尿路が閉塞してしまっている猫ちゃんのほとんどは、軽い麻酔をかけた後に、詰まった物を水圧で膀胱に押し戻して危機的な状態を回避し、その後もオシッコが出るように2日程カテーテル尿道に入れる管)を入れておきます。




しかし、大量の結石が詰まっている場合などの重症例では、どうしても閉塞を解除できない場合があります。
その場合はペニスを切断し閉塞を解除しなければ死んでしまいます。


開業して以来、この手術が必要だったのは1件だけでしたが、先月だけで2件の手術をしなくてはいけませんでした。
決して簡単な手術ではないし、縫合部にオシッコやウンチが付き感染する危険性もあるので術後の管理も気をつけないといけません。


あまりやりたくない手術ではありますが、やらないと死んでしまうので一般の動物病院でも出来ないといけない手術の一つだと思います。

これからますます寒くなりますので、オスの猫ちゃんを飼っておられるお家は、特に気をつけてあげてくださいね!