診察症例

手が腫れたネコちゃん

「手が腫れて痛そう」ということで来院されたネコちゃん。 診せていただくと手のひらが全体的に腫れていました。 原因を探るためよく観察してみると、手首の辺りに輪ゴムが絡まっていることがわかりました。 輪ゴムを切って治療終了です。 遊んでいる時に絡…

マダニが増えてきています。

夏を迎え、マダニが増えてきています。毎年夏に丸刈りにさせていただいているワンちゃんなんですが、この子は毛が長く一見マダニはいないように見えたんですが、毛を刈っていくと無数のマダニが皮膚に食いつき血を吸っていました。 アップ お散歩中に寄生さ…

新しい電気メスとシーリングシステムを導入 その3

今回は新しく導入した「シーリングシステム」についてご紹介いたします。「シーリングシステム」とは、糸を使わずに血管をシール切断できる器械です。これにより手術時・手術後、動物への負担を減らし安全性を高めることが出来るようになりました。 具体的に…

肝臓の組織検査

動物も「肝臓が悪くなる」ことがあります。癌などの病気でない場合は、肝臓のお薬でよくなることも多いんですが中にはお薬でよくならない場合があります。そんな時、肝臓の病気を詳しく調べる方法に組織検査があります。組織検査とは肝臓の組織を何らかの方…

新しい命

春は動物たちにとって繁殖の季節です。 こちらはトイ・プードルちゃんの赤ちゃんです。飼い主さま待望の子供さんたちで、自宅で出産しました。 こちらはネコちゃんの赤ちゃんたちです。母ネコが育児放棄し、飼い主さまが一日何回もミルクを哺乳瓶で飲ませて…

フィラリア症 その2

狂犬病・フィラリア予防の季節は、動物病院が一年で一番忙しい時であり、なかなか記事を書く時間も無く毎週更新できず申し訳ありません・・・。 前回の続きです。 「咳」で来院したワンちゃんの体の中にフィラリアが寄生していることまではわかりましたが、…

フィラリア症 その1

温かくなってくると蚊が飛び始め、動物達にとって気をつけないといけない病気の代表がフィラリア症です。ご存知の方も多いと思いますが、「フィラリア」とは「蚊に刺されることで感染する寄生虫」です。感染後、動物の体内で成長し最終的には心臓の中で数十…

出血性腸炎について

人間で血便がでたら腫瘍などを考えるが、動物たちは腫瘍以外の原因で血便が出るケースが多いです。血便の原因としては大腸炎が一番多いと思われるが、注意しないといけない病気に「出血性胃腸炎」という病気があります。 あるサイトより2〜4歳の若いイヌに多…

電子聴診器

新しく電子聴診器を買いました。 電子聴診器は通常の聴診器で聞こえる音を最大24倍までの大きさに増幅して聴診できるようにしてくれ、また心拍数も自動で表示してくれます。動物の場合は毛のせいで人間より聴診できる音が小さいため、電子聴診器により大き…

耳の中の異物

耳の症状で来院したワンちゃん。異物の疑いがあったので内視鏡で覗かしていただきました。 摘出した異物 前回の記事とは別の種類の草の実でした。植物も子孫を残そうとしているのでしょうが、動物たちには迷惑な時もありますね。

「ひっつき虫」がくっついた

「足が痛そう」と言う事で来院されたワンちゃん。 足の裏を見てみると「ひっつき虫」がくっついて取れなくなっており、周囲の皮膚がただれている状態でした。 取った「ひっつき虫」 正式名は「オナモミの種子」と言うらしい。 夏に花が咲いて、秋に種が出来…

ネコちゃんの便秘

ネコちゃんはワンちゃんより便秘が多いのはご存知でしょうか? 腸の動きが悪くなったり、腸が伸びてしまうなどが原因となり便秘が引き起こさます。 便秘の子のレントゲンです 赤い矢印が骨盤の広さなんですが、明らかに便の方が大きくなってしまっています。…

今年も熱中症にご注意を

8月に入ってから熱中症で来院されるワンちゃんが増えています。今年は今のところみんな元気に退院できていますが、昨年は病院に運ばれてきたときにはすでに死亡していたワンちゃんが2頭おりとても可哀相でした。あと今年は家の中で熱中症を起こしてしまった…

寄生虫にご用心

散歩で外に出るワンちゃん、外に遊びに行くネコちゃんは他の動物のウンチから寄生虫が伝染してしまうことがあります。 他の子のウンチを直接食べることはなくても例えば、寄生虫がいる動物のウンチを踏んでしまい、その後足の裏を舐めたりして感染してしまう…

背中の膨らみから・・・

「背中が腫れて食欲がない」とのことで来院されたワンちゃん。 触らせて頂くと一箇所だけ硬いところがありその部位を小さく切開してみると、なんと「竹串」が出てきました。 どうやら焼き鳥を竹串ごと食べてその串が胃を突き破って腎臓の辺りを抜けて背中の…

鳥の骨が・・・

調理したニワトリの足を骨ごと食べてしまったワンちゃん。 お口をモゴモゴして気にしている様子。 お口のどこかに詰まっている可能性があったので麻酔をかけてお口を「あ〜ん」。 上顎の左右の奥歯の間に挟まっていました。 無事に摘出。 大事にいたらず一安…

健康診断について

今回のワンちゃんは超音波検査で「水腎症」を疑った症例です。「水腎症」とは腎臓が作ったオシッコの流れが悪くなり、そのオシッコが腎臓に貯まって腎臓の機能が低下してしまう病気です。確定診断のため造影検査を行いました。 白いのが造影剤です。正常な左…

お腹にたまった「水」

お腹に水(何らかの液体)が貯まって息が苦しくなって元気・食欲が落ち来院されるケースがあります。 フィラリア症・心臓病・腸疾患・腫瘍などさまざまな原因で液体が貯留します。 写真は心臓病(左右の弁膜症)で腹水が貯まって呼吸が辛くなるので定期的に…

1日の食事の回数について

「大人(成犬)になったら1日の食事の回数は1回でいいのか?」と質問を受けることがあります。基本的には最低2回に分けて、さらに可能であれば3回に分けて与えて下さいとお答えしています。2〜3回に分けた場合より1回だけの方が太りやすく(1日の合計の食…

熱中症について

臨時で「熱中症」についてです。というのも今週火曜日に熱中症のワンちゃんが2頭きたんですがどちらもすでに亡くなって数時間経った状態でした。2頭とも直接日差しは当たらないが外に繋いで外出し、帰宅したら動かなくなっていたとのこと。先月も家の中で…

ワンちゃん・ネコちゃんの血液型

人間と同じようにワンちゃんもネコちゃんも血液型があります。輸血を行う時には副作用を軽減させるために血液型を調べることがあります。特にネコちゃんは初めての輸血の場合も副作用が起こることがあるため必ず検査を行います。 うちの病院のネコちゃんの血…

クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)という病気

ネットからお借りした画像です。飼い主さんが気がつきやすい症状としては水をよく飲む、オシッコが多い、食欲がすごい、毛が薄い、お腹周りが大きくなるなどがあります。治療しないと糖尿病や肺塞栓症などの命に関わる合併症を併発することがあります。 ここ…

畳針を飲み込んでしまったワンちゃん

畳針を飲み込んでしまったワンちゃんが来院されました。レントゲンを撮らせていただくと、小腸のなかに畳針がありました。 胃の中であれば、内視鏡で摘出するのですが、腸の真ん中あたりなので摘出しようとすると開腹手術になってしまします。ワンちゃん自体…

人間用の頭痛薬を食べてしまったワンちゃん

夜間にかかりつけの病院に連絡がつかないとのことで少し遠くから来られたチワワちゃん。頭痛薬であるイブプロフェン(商品名 イブA錠)を2錠食べてしまい、震えが止まらずフラフラした状態。 まだ仔犬で体重1.6kg。イブ2錠で150mgという薬量な…

椎間板ヘルニア

年末からの急激な気温の低下が影響してか、1月は椎間板ヘルニアの症状で来院されるワンちゃんが急増しました。そのほとんどがM・ダックスでした。幸い手術適応になる程の重症の子はいませんでしたが、これからも寒さが続くと思いますので要注意の病気です。…

骨髄検査

このネコちゃんは貧血で来院され、精密検査の結果「リンパ性白血病」と診断し,抗癌剤の治療を6ヶ月続けた症例です。今回は経過として骨髄(骨の中にある赤血球などを作る場所)を採取し、悪性の細胞が抗癌剤で消えたかどうかの検査を行いました。腕の骨に特…

チョコレートをたくさん食べちゃったワンちゃんたち

当院に来て頂いてる飼い主さまから「外出中に犬たちがチョコレートを大量に食べてしまった」との連絡があり、夜間に急患として来院してもらいました。ワンちゃんは2頭でどちらも2〜3kg前後の小型犬です。 はっきりした量はわからないが、かなりの量のチ…

猫ちゃんの化膿

この猫ちゃんは「熱があり、足が痛そう」ということで来院されました。触らせていただくと、首の辺りが腫れていました。 その部位を注射器で吸引してみると膿がとれたので、翌日手術にて膿を全部出して洗浄しました。 全身麻酔後、毛を刈った状態。写真では…

ねずみ取りに引っかかってしまったネコちゃんたち

ねずみ取りの粘着が、体中についてしまった仔ネコちゃんが来院されました。 粘着物は普通に洗っても取れないので、まず油でなじませてから洗剤で洗いました。3回ほど繰り返し洗い、やっと綺麗になり、ふわふわの毛に戻りました。 先輩の先生からは 「マヨネ…

魚の骨がノドに・・・

「ご飯(餌)を食べない」とのことで来院したワンちゃん。焼いたブリを食べてしばらく口をモゴモゴしてたが、その後は何もなく様子を見ていたとのことでした。骨が刺さっている可能性があったので、鎮静をかけて口の中を調べてみました。すると魚の骨がノド…