ファイバースコープ 

前回までご紹介していた内視鏡は「硬性鏡」というものでしたが、その他にいろんな「軟性鏡」を手に入れることが出来ましたのでご紹介していきます。


当院の胃カメラなどは「ビデオ内視鏡」で、ファイバースコープよりも画像が綺麗なんですが、1番細いスコープで太さ5〜6mmです。

胃や腸などの消化管に使用する分には充分な細さなんですが、気管や膀胱などを観察するにはより細いスコープが必要になります。

昨年、導入したスコープは全てファイバースコープで、画像は「ビデオ内視鏡」より劣りますが、その分細いので検査の幅が広がりました。



その1 腎盂ファイバースコープ腎盂鏡)



人間用の腎盂鏡(動物用は存在しません)です。


人の方では、尿道から挿入し、膀胱・尿管・腎臓の中を観察するのに使用されています。


動物の尿管・腎臓には太すぎる(スコープの太さ2.8mm)ため、主に尿道・膀胱の観察や気管・気管支の観察に使用します。







その2 気管支ファイバースコープ




こちらも人の気管・気管支用のもので大型犬用に使用します。




その3 ヒステロスコープ(子宮鏡、子宮内視鏡



人の方では子宮内の観察や子宮腫瘍の組織の採取などに使用されています。

動物では子宮の病気で使用することはありませんが、組織を採取するのに充分な大きさのカンシをスコープに通せるため、大型犬であれば膀胱内のできもの(メスに限る)や気管内のできものなどの組織検査が可能かなと思い購入しました。






次回、実際の使用例をご紹介いたします。