猫ちゃんの口内炎

口内炎」というと疲れた時などに出来てしばらくしたら治るというイメージかも知れませんが、猫ちゃんの「難治性口内炎」は痛くてご飯が食べられずに命にも関わるほどの病気です。


痛みを和らげる治療を行うことが多いんですが、「痛み止めが効きにくい」「痛み止めの副作用が出てしまう」「まだ若いので薬ばかり使いたくない」などのケースでは歯を抜くことで痛みがなくなり完治・改善することが多いです。


抜く歯は奥歯全部です。


それで改善しなければ前歯も牙も抜きますが、今まで抜かせて頂いた猫ちゃんはほとんどの子が奥歯の抜歯で改善してくれています。




先月、2日連続で2頭の猫ちゃんの奥歯全抜歯を行いましたが、今では薬に頼らず食べてくれています。



頭目



歯を抜きやすいように顎の骨の一部を削ります。


同じく抜きやすいように歯を分割しています。


歯を抜いた後です。


縫合したところ。これを上下左右の奥歯に行います。



頭目


抜歯後




奥歯がなくても通常のご飯(キャットフード)を食べてくれる子が多いです。




「抜歯」のお話をすると「かわいそうなのでしたくない」と時々言われますが猫ちゃんにとってはずっと痛いより、歯はなくなるけど痛みがないほうがよいと思います。


実際抜歯させて頂いた猫ちゃんの飼い主さまには「歯を抜いて痛みがなくなり、元気も前よりもよいので手術をやってよかった」と言われることが多いですね。