リボンを飲み込んでしまったネコちゃん
ネコちゃんが「異物」を食べて来院されるケースで多いは、「糸」や「リボン」などの「ひも状異物」です。
食べるというより遊んでいて舌に絡んで飲み込んでしまうんだと思います。
まずは「内視鏡で摘出できたら」と覗いてみました。
胃の中に「リボン」を確認しましたが、すでに大部分(飼い主さんのお話でリボンは30cmくらいとのこと)が腸の方に流れてしまっていました。
この状態で内視鏡で無理に引っ張ると腸が切れてしまい命に関わる危険性があるため、内視鏡での摘出を諦め開腹手術に切り替えました。
開腹後
やはりリボンは腸にほとんどが流れており、途中で詰まっていました。
長い「ひも状異物」は、腸の途中で動かなくなり腸が「よじれて」しまうことが多く、時間が経つと腸に食い込み最終的には腸を破って腹膜炎を起こし命を落とすことがあります。
腸の一部を切開して、リボンを摘出しています。
切開した所を縫合しました、腸の形も正常に戻りました。
摘出したリボンです。 よく飲み込めたなぁ・・・
内視鏡を導入して2年経ちますが「異物」で開腹手術をしたのはこの子が初めてでした。
できるだけ「痛くない」ようにと今までほとんどの異物は内視鏡で摘出してきましたが、今回のように内視鏡で摘出するのにリスクがある場合は、開腹手術とどちらが総合的に安全であるかを判断し治療法を選択しないといけません。