子宮の病気

今回はワンちゃんの女の子に多い子宮の病気です。


子宮の病気にもいろいろありますが、命に関わる怖い病気に「子宮蓄膿症」という病気があります。この病気を簡単に説明すると、子宮の中で細菌が増えてしまい膿んでくる病気です。膿の貯まった子宮が破裂したりして敗血症で死んでしまうこともあります。


どこの病院でも手術する機会の多い病気だと思いますが、今週は2件の「子宮蓄膿症」の手術を行いました。


手術前  子宮が大きく腫れているため、お腹が膨らんでいます。



手術後  お腹の膨らみも治まりました。



摘出した子宮  膿がたまりボコボコしています。



中の液体を注射器で吸引すると、やはり膿でした。



もう1頭のワンちゃんの摘出した子宮。




子宮の病気は、避妊手術をしていないメスのワンちゃんにおこります。
もう1つ避妊手術してないメスのワンちゃんに発生する病気に「乳癌」があります。
どちらも命に関わる大きな病気ですが、若いうちに避妊手術を行うことで予防できます。



今週手術させていただいた2頭のワンちゃんの病院に来られた理由は、1頭が「目やにと下痢」でもう1頭が「足が痛そう」でした。
子宮の病気はお腹の中の病気なので、なかなか飼い主さんが早期に気づかれるケースは少ないと思います。
避妊手術を受けていないメスのワンちゃんを飼っておられる飼い主さんは、気をつけないといけない病気ですね。