ネコちゃんの鼻の中の「がん」

鼻水・いびきで来院されたネコちゃん。

診せて頂くと鼻と眼の間の部分が腫れており、眼球も何かに押されている様子。


「腫瘍の可能性もあります」とお話して、しっかり診断するために麻酔下で組織を取らせて頂くことになりました。

ただ検査のために出来るだけ切ったり縫ったりと痛いことはしたくないので、今回は内視鏡で胃や腸の組織を摘んで取り出す道具を使用してみました。


全身麻酔をかけてさらに局所麻酔をしてから、鼻の中に挿入して上手く組織を取ることが出来ました。

取れた組織を顕微鏡で見たもの



大型のリンパ球がたくさん採取されたので『リンパ腫』と仮診断しました。

また、確定診断するために専門の検査センターに組織を送って診て頂きました。

その結果も『リンパ腫』でしたので、飼い主さまとお話した結果、抗がん剤治療をしていくことになりました。


治療を開始して1ヶ月程経過しましたが今のところ抗がん剤による大きな副作用もなく「がん」も小さくなり「がん」押されていた眼球も元に戻り、くしゃみやいびきはなくなりました。



しかし、人間と同じ様に完治することは少ない病気ですのでこれからも出来るかがりの治療を飼い主さまと一緒にがんばっていこうと思います。





4月、5月の診察時間変更のお知らせを下に記載しておりますので、来院時はご注意ください。